令和5年4月3日より地方税がクレジットカードで納付可能となりました!
今までクレジットカード納付を行うことができなかった法人事業税・法人住民税について、令和5年4月3日よりクレジットカードでの納付が可能となります。
今回は地方税のクレジットカード納付のメリット・デメリットや具体的な手続き方法についてまとめていきたいと思います。
クレジットカード納付のメリット
クレジットカードで納付することのメリットは主に以下のような点になります。
- 事前の登録手続きなしに、銀行に行かずに納付手続きが可能
インターネットバンキングであれば銀行でインターネットバンキングの登録が必要であり、また、ダイレクト方式であれば事前にeLTAX上で口座の登録手続きが必要です。一方、クレジットカード納付の場合には、事前の登録なしにカード番号等を入力することで、銀行へ行かずに納付手続きを行うことが可能です。
- クレジットカード会社のポイントが付く
クレジットカードで決済した場合にも、通常どおり各クレジットカード会社のポイント還元の対象となります。そのため、ポイント還元率によってはお得になる可能性があります。
- 実際に口座から支払うタイミングが少し遅らせることが可能
クレジットカードで納付した場合、実際に口座から納税額が引き落としされるタイミングは、各カード会社の引き落とし日となります。そのため、納付期限までに資金が一時的に不足していたとしても、納付期限内にクレジットカードで決済し、そのカードの引き落とし日までに口座へ入金しておけば、問題なく期限内に納付したこととなります。
クレジットカード納付のデメリット
一方で以下のようなデメリットもあるため注意が必要です。
- 金額に応じて決済手数料がかかる
納付金額に応じて、以下のとおり決済手数料がかかります。
納付金額 | 決済手数料 |
1円~10,000円 | 40円 |
10001円~20,000円 | 123円 |
20,001円~30,000円 | 205円 |
30,001円~40,000円 | 288円 |
40,001円~50,000円 | 370円 |
以降10,000円ごと | 82円または83円を加算 |
金額にもよりますがおおむね0.8%前後の決済手数料がかかります。そのため、利用しているクレジットカード納付の還元率によっては、ポイント付与額よりも決済手数料の方が高くつき、損となってしまう可能性もあります。
そのため、事前に決済手数料の試算サイトでいくらかかるのかを試算し、決済手数料とポイント還元率とを比較して得するのか、損するのかを確認するようにしてください。
- クレジットカード会社の利用額の範囲内でしか利用できない
クレジットカードの利用となるため、カード会社の利用限度額の範囲内でしか納税することはできません。そのため、納税額が大きくなりそうな場合には、事前に上限額の引き上げを申請していただくなどの対応が必要となります。
クレジットカード納付の方法
それでは、具体的にクレジットカードで地方税を納付する方法について見ていきたいと思います。
クレジットカード納付を行うためには、まずeLTAXへログインします。
納税までの流れは以下のとおりです。
- STEP1 納付情報の発行依頼を行う
- 納付情報の発行依頼を行います。申告した後であれば申告データから納付金額を登録することが可能です。申告データがない見込納付などの場合には、納付金額等を手入力する必要があります。
- STEP2 納付情報を受け取る
- 上記で発行依頼をした納付情報を受け取り、確認します。
- STEP3 納付を行う
- ダイレクト納付、インターネットバンキング、ATM、クレジットカードにより納付を行います。
STEP1 納付情報の発行依頼
納付情報の発行依頼の方法は、申告データより作成する方法と、手入力により作成する方法の2つがあります。
通常の法人であれば、申告した後に申告データより発行依頼をした方が入力が不要ですのでおすすめです。ただし、申告期限を延長していて見込納付を行う場合など申告前に納税する場合には、手入力により納付情報の発行依頼を行う必要があります。
申告データより納税する場合
①「納税メニュー」から「電子申告連動」を選択します。
② 納付対象申告一覧のうち、クレジットカードで納税する申告データを選択します。(複数を一度に選択することが可能です)
③ 今回納付する金額を確認して「次へ」に進みます。
これで納付情報の発行が完了しました。
申告前に納税する場合(見込納付の場合など)
①「みなし・見込納付、更正・決定」を選択します。
②「手入力による作成」を選択し、申告税目・申告区分・事業年度を入力します。(見込納付の場合には、「確定申告(見込納付)」を選択してください)
③「追加」より、納付先や納税額の入力を行い、納付情報を作成してください。入力内容に問題がなければ、次の画面で送信してください。
STEP2-3 納税方法の選択
納付情報の発行依頼が完了したら、クレジットカードでの納付手続きに移ります。
① 納税メニューの「納付情報の確認・納付」を選択します。
② 納付方法選択の画面で、「クレジットカード」を選択します。クレジットカードを選択すると「F-REGI公金支払い」サイトへ移行しますので、そちらのサイトで納付手続きを進めます。
まとめ
国税などは以前よりクレジットカードで納付が出来ていましたが、ようやく法人事業税・住民税もクレジットカードで納付することが出来るようになりました。
これで確定申告の納付時のすべての税目をクレジットカードで納付することが可能となりました。
ポイント還元率を見て、クレジットカードの方が得であれば、ぜひクレジットカード納付を活用していただければと思います。